ユタ州によるKalshiへの訴え
Derek Brown司法長官が、ソルトレーク郡の州の地方裁判所に訴えを起こした。被告は、Kalshi, Inc.、同社の取引所であるKalshiEX LLC、ほかのKalshiの会社3社、そしてSusquehannaの2社である。ユタ州は、Susquehannaの2社とKalshi Tradingを「マーケットメーカー」(値付け役の業者)と呼んでいる。[1][2]
ユタ州によると、被告らは少なくとも2024年9月から、州の住民に賭けを提供してきた。州は、Kalshiの賭けは従来のスポーツブック(スポーツ賭博の業者)の賭けと「見分けがつかない」とし、マーケットメーカーは自ら賭けをすることで参加しているとしている。州は、その行為をやめさせる裁判所の命令と利益の返還、そして懲罰的なものを含む損害賠償を求めている。[2]
Brown司法長官の事務所によると、訴えの対象は、スポーツの試合、選挙、政治的な問題、そのほかの出来事の結果についての契約である。Brown司法長官は、Kalshiが予測市場という名目で州内でオンラインカジノを運営しており、それはユタ州法で認められていないと述べた。[1]
両者の争いはこれが初めてではない。2月には、Kalshiが州の当局者を相手取って連邦裁判所に提訴した。8月には連邦裁判所の裁判官がユタ州の主張を認め、連邦法のもとでも州の賭博禁止は有効なままだと判断した。さらに、第10巡回区の連邦控訴裁判所(Tenth Circuit)は、Kalshiが控訴している間、州法の執行を差し止めることを認めなかった。[1]
CFTCが提訴
ユタ州の提訴から6日後の10月26日、米国政府と商品先物取引委員会(Commodity Futures Trading Commission、CFTC)が、自ら連邦裁判所に提訴した。被告は州とBrown司法長官である。両者は裁判官に対し、CFTCの監督下にある取引所での取引には州法の効力が及ばないと宣言するよう求めている。また、CFTCが監督する企業やその関連会社、提携先をユタ州が調査することと、そうした取引に州法を適用することをやめさせるよう求めている。[2]
CFTCの委員長を務めるMichael Seligは、議会がこれらの市場の監督をCFTCだけに委ねたと述べた。CFTC自身の集計によると、同委員会はほかの9つの州に対しても法的な措置をとっており、4つの連邦控訴裁判所と1つの州の最高裁判所に書面で意見を出している。[3]
ほかの州でも同じ争い
争点は、取引所2社がミズーリ州を相手に起こした訴訟と同じである。スポーツのイベント契約は、州が免許を与える「賭け」なのか、それとも連邦の規制当局が監督する「デリバティブ」(金融派生商品)なのか、という問題だ。これとは別の動きとして、同委員会はイベント契約をスワップの定義に含める案を示している。
出典
- ユタ州司法長官(米国) — Utah sues Kalshi(2026年10月20日、英語)。訴えの内容、対象となる契約、司法長官の発言、それ以前の連邦での訴訟と控訴について。
- ユタ州連邦地方裁判所 — United States and Commodity Futures Trading Commission v. State of Utah and Derek Brown, Complaint for Declaratory and Injunctive Relief(事件番号 2:26-cv-01055、2026年10月26日提訴、CFTC経由のPDF、英語)。ユタ州の州裁判所での訴訟の被告、その訴えの内容と求めているもの、CFTCが求める救済について。
- Commodity Futures Trading Commission(米国) — CFTC Sues to Block State Enforcement in Utah Amid Ongoing Efforts to Preserve Jurisdiction(プレスリリース 9315-26、2026年10月27日、英語)。委員長の発言と、CFTCによるほかの州に対する手続きについて。