Regime Mapギャンブルの法規制 · 規制・ビジネスニュース

スポーツ賭博ライセンスを求められた予測市場の取引所2社、ミズーリ州の司法長官らを提訴

スポーツ賭博ライセンスを求められた予測市場の取引所2社、ミズーリ州の司法長官らを提訴
要約:ミズーリ州は9月、企業6社に対し、州の住民へのスポーツ関連のイベント契約の販売を停止するか、州のスポーツ賭博ライセンスを取得するよう求めた。これを受け、予測市場を運営する取引所2社が、ミズーリ州の司法長官と賭博委員会の幹部を相手取り、米国の連邦裁判所に提訴した。そのうちの1社であり連邦政府の規制を受ける取引所Novigは、自社の契約においてはミズーリ州の規則よりも連邦法が優先されるとの判断を裁判所に求めている。

30日間の猶予

ミズーリ州のCatherine Hanaway司法長官は9月17日、企業6社に停止通告書を送り、販売の停止と、今後も行わないことを求めた。対象となったのは、Crypto.com、Kalshi、Novig、Polymarket、Robinhood、Underdogの6社である。同長官の事務所の見解では、ミズーリ州にいる人に販売されるスポーツの「イベント契約」は無許可のスポーツ賭博にあたり、州法で禁じられているという。[1][2]

州内におけるスポーツ賭博自体は合法である。2024年の住民投票で承認され、ライセンス制に基づくミズーリ州のスポーツ賭博市場は2025年12月1日から開かれている。市場は州の賭博委員会が監督し、州は総収入の10%を税として徴収する。Hanaway司法長官は、スポーツの賭けをイベント契約と言い換えても、ミズーリ州の法律を逃れることはできないと指摘した。同長官の事務所はさらに、Novigを除く各社は21歳未満の者に自社のサービスを利用させているか、あるいは21歳未満の者を排除するための安全策が講じられていないと付け加えた。[1]

Novigの訴状によると、同社への書簡には30日間の期限が設けられており、10月17日までに停止するか、賭博委員会からライセンスを取得するかの選択が迫られていた。[2]

10月16日に2件の提訴

Novigは、期限前日の10月16日に裁判所に提訴した。取引所を運営する子会社のLudlow Exchange, LLCを通じて、司法長官ならびに賭博委員会の委員長と事務局長を相手取り、ミズーリ州東部地区連邦地方裁判所に訴えを起こした。Novigによると、連邦のデリバティブ規制当局である商品先物取引委員会(CFTC)は、2026年6月16日に同社を取引所として承認している。同社は、商品取引所法(Commodity Exchange Act)の適用下においては、ミズーリ州の賭博法は自社の契約に及ばないと主張している。この点の確認と、州が同社に対して州法を適用することの差し止めを裁判所に求めている。[2]

North American Derivatives Exchange, Inc.の商号であるOG.com Prediction Marketsも、同日にミズーリ州西部地区連邦地方裁判所に訴えを起こした。この訴訟でも確認判決と差止命令を求めている。被告には、司法長官、賭博委員会の事務局長と委員長に加え、他4名が名を連ねている。[3]

またNovigの訴状には、関連会社のNovig Laboratories, LLCが2023年9月にコロラド州のスポーツ賭博ライセンスを取得し、同年10月に同州でサービスを開始した旨も記載されている。Novigの親会社は2024年4月にコロラド州から撤退しており、2025年3月には同州ライセンスの返上の申し出があった。[2]

各州で問われる共通の争点

他の地域で起きている同様の事件も、1つの問いが争点となっている。スポーツの結果に関する契約は、州がライセンスを付与する「賭博」なのか、それとも連邦規制当局が監督する「デリバティブ」なのかという点だ。ミシガン州はすでに、KalshiとRobinhoodの2社を州内のスポーツ関連契約市場から締め出している。一方は裁判所の命令、もう一方は合意によるものだ。連邦レベルでは、CFTCがイベント契約をスワップの定義に含める案を提示しているが、すでに判断を下した連邦控訴裁判所の間でも見解は分かれている。

出典

  1. ミズーリ州司法長官(米国) — Missouri Attorney General Hanaway Orders Unlicensed Prediction Markets To Cease And Desist Unlawful Sports Wagering(2026年9月17日、英語)。6通の書簡、州の立場、修正第2号(Amendment 2)、市場の開始と税、年齢についての指摘、司法長官の発言について。
  2. ミズーリ州東部地区連邦地方裁判所 — Ludlow Exchange, LLC d/b/a Novig v. Hanaway et al., Complaint for Declaratory and Injunctive Relief(事件番号 4:26-cv-01780、2026年10月16日提訴、CourtListener経由のPDF、英語)。Novigへの書簡にあった期限、被告、CFTCによるNovigの取引所指定、連邦法が優先するという同社の主張と求める救済、コロラド州のライセンスについて。
  3. ミズーリ州西部地区連邦地方裁判所 — North American Derivatives Exchange, Inc. v. Hanaway et al.(事件番号 4:2026cv00969、2026年10月16日提訴、Justia経由の事件記録、英語)。原告、被告、確認判決と差止命令を求める訴えについて。

その他のニュース

すべてのニュース →
法執行 カナダ

PointsBet、オンタリオ州で2日間の停止を受け入れ

PointsBet Canadaは、オンタリオ州の規制当局との和解に基づき、同州向けのサイトを2日間停止し、独立した監査を受ける。この和解により、2月から続いた本件は終...